幻の与論さんご祭り
〜2000年8月6日〜


なんと!この年の与論島あげての一大イベント「さんごまつり」のエンディングを飾るステージにザ・コブラツイスターズが出演決定したのです!
与論への想いが強くなってしまっていた私は何としてでも行くぞ!!と気合いを入れて、一緒に行く事になった滋賀と大阪のコブツイファンの友人たちと旅の計画・予約などを順調に進めました。

格安のパックツアーで何とか飛行機も確保し、後はその日を待つのみ!となったところに2つの大きな壁が立ちはだかってきてしまったのです。

ひとつは徐々に南西諸島に近づきつつある台風8号。
こればかりはもうどうしようもなく、進路がずれてくれ!と祈るのみ。

そしてもうひとつは癌の転移が見つかり入院している父。
病状は見た目ではこれと言って何もないのに、脳へ転移した癌が今すぐ死んでもおかしくないといわれてしまったほどの深刻な状況に置かれていることが判明してしまいました。

泣き崩れる母を抱えつつ、ここで私がしっかりしないと!と変に気丈になってしまって先生の説明を淡々と聞いていたのです。
そして非常識にも「これじゃぁ〜与論どころではないよな」と残念な気持ちにもなりつつ。

県内で唯一脳腫瘍を壊滅させる新たな治療法を行っている病院を紹介してもらい、それに全てを賭ける事で父も含めた家族の意見がまとまり、やっと母も落ち着いたのですが。

脳以外は全く元気な父。これなら与論に行っても大丈夫かな?と母に思い切って話してみると…

  お父さんがもっと長く生きてくれると信じとるし行ってもええよ。
  こんな事で急に死なれても困るし。

これと決めたら突っ走ってしまう私の性格をよく知った母の意見…行くな!とは言わなかったのでした。
さぁどうする!?

天気予報をチェックして、台風の動きを見る限り与論に行く事はおそらく可能だろうと判断。思い切って行ってしまうか!?
でも、もし万が一のことが起こった場合、日本国内とは言え与論は飛行機乗り継ぎもあるし本数も少なく「遠いところ」なので簡単には帰って来れないし、まして台風の直撃でも受けたらなお一層帰ることが出来ないかもしれない。

今まで親不幸しまくったツケがドカンと襲ってきたんだなと実感。自業自得…今回は残念だけど与論行きは諦めよう。そう決心した途端、これまでずっとこらえていた涙がビックリするほど溢れたので思いっ切り泣いて、そして暴れました。

そして落ち着いたところで旅の予約をしてくれている滋賀の友人に電話を入れ、事情を話していたら携帯が鳴りました。相手は同県人のコブツイファンの友人で、なんと!さんご祭りが台風の接近によって延期になったという知らせだったのです。

コブツイのマネージャー・伊坪さんからあるコブツイファンの人を通じて情報が回ってきたそうです。そしてさんご祭りは一週間後に延期になった事を知らされました。
滋賀の友人にもそのまま話を繋げたのですが、もうみんな大混乱!

結局滋賀と大阪の友人達も悩んだ挙句、キャンセルをして一週間後の飛行機を取り直してもらう事にしたそうです。
でも、私はその週はお盆期間のために父が病院から一時退院する事になっていたのでした。

今の状況なら、父とともに家族みんなでお盆を過ごすのは今年が最後になるかもしれない…
ライブが延びても、今回は与論には行けない事になってたんだな〜と悟り、友人にキャンセルの手続きをお願いをしました。

初めての与論への旅はこうやってドタバタの中「幻」となってしまったのです。

にっくき台風8号は沖縄と与論の間の海上を進み、農作物などにかなりの被害をもたらしたそうですが、その一週間後に無事行われたさんご祭りもコブツイのライブも大盛り上がりになったそうです。

そして私の与論に対する想いはますますでっかくなってしまった事は言うまでもありません。


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