虫レビュ〜


テラビシアにかける橋
鑑賞日 : 2008年2月2日
映画館 : 109シネマズ四日市



何かの映画を観た時に予告編で知り、是非観てみたい!と思った作品。
時間帯が良かったのか悪かったのか予告編が流れてる時点で劇場には私ひとり。本編が始まる頃には3人増えたのだけど、それでも4人。貸切に近い状態での鑑賞となりました。

原作も読んでないし、作品に関しての詳しい事も一切持たずに観た訳だけど…何ていうのかな、どこにでもあるんだろうなって日常が描かれててすっとその世界に入り込めるような感覚。

家族、特に年の離れた姉たちや厳しい父との壁や、学校での疎外感。主人公の少年ジェフにとって、どこにも楽しい場所ってのはないんだなって言うのが伝わってきて心が痛むんだよ。
でも、転校生の女の子レスリーと出逢った事でジェフの気持ちがどんどん変化していくさまは観ていて心が温かくなってしまう。
イジメすらも楽しんでしまおう!ってレスリーがとても頼もしい。そして愛おしい。なんて素敵な子なんだ!ってね。

そんなレスリーの導きで、森の中に“テラビシア”と言う仮想空間を築いていくさまはとても微笑ましい。多くの心の中の敵とも戦い、現実生活の中でもどんどん強くなっていくジェフ。
あぁ〜私も小さい頃は同年代の男子たちと近くの山に探検に行ったり、結構ムチャな遊びもしたなぁ〜って、いろいろ思い出したりもしてね。

そして、突然の悲劇。大切な友人となったレスリーを失ったジェフ。全て自分のせいだと落ち込み自暴自棄に陥る彼を温かく包んだのは、彼に厳しく接していた父ちゃんだったんだよ。
学校でのイジメ問題を取り上げた作品だと思ってたけど、家族との絆ってのもしっかり描かれていたんだよね。これは泣けた。
厳しかった先生もさ、いじめっこを殴ってしまったジェフを叱ることなく、ちゃんとジェフの心の痛みを理解して一緒に悲しんでくれるんだよ。これが泣かずにいられるかっての。

今の時代、ゲーム機やネットの世界に創られた仮想空間はいくつもあって誰でも簡単に入れるけど、自分でその空間を創れる子供って少ないと思うんだ。「創れる環境にない」って言った方が正しいのかな。
昔の子は自分たちで協力したり工夫したりして遊びの場を創ってたんだよ。その中で転んで痛い思いもしたし、ちょっとした事で相手を傷つけてしまって辛い経験もしたり。

痛い事や辛い事を自らの身をもって体験する事ってとっても大切なんだよね。それに、子供たちの想像力って計り知れないもん。それを危ないからと言って親達が全て止めてしまうのは問題なのかなって。
子供を危険から守るってのは親の当然の義務だけどさ、今の大人たちは子供の頃にしか経験し得ない事やこれから伸びようとしている芽までも摘んでしまってるんじゃないかなって思ってしまうのでした。

もっとたくさんの大人に是非観て感じて欲しい作品だな〜

最後に・・・ジェフの妹が凄く可愛くてさぁ。
あの幼さであんな良い表情が出来るなんて…これからの成長が楽しみでもあります。



監督 : ガボア・クスポ
主演 : ジョシュ・ハッチャーソン


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