ザ・コブラツイスターズライブレポ

ウヅキ祭 平成十七年
2005.6.11(土) 名古屋ell.FITS ALL

待望のワンマンツアー。たったの3ヶ所でも、フルアルバムリリースを冠してのワンマンツアーはこれまでのコブツイを見守ってきた身としては本当に嬉しいものであり、非常に感慨深いものもあり、そしてライブに対する期待感も異常に高まってしまい大変な事に。

また再びメジャーの地でシングルとアルバムのリリースを立て続けに行え、さらにこうやってツアーまで出来る…本当に良かった!と、心の底からコブに対して万歳三唱したい気分。
私としては、メジャーでもインディーズでもどんなフィールドで活動するにしても、コブツイの音楽に対する常に前向きで全力な本質は全く変わらないと思ってるのだけど。

そんなこんなで毎日アルバム「ウヅキ」を聴きまくり、たまらなく嬉しい気持ちやライブに対する期待のでかさから激しい緊張感に襲われつつ迎えたツアー初日。
ライブの事を考えると腹が痛くなってどうしようもないので極力考えないようにして、会場へは向かわず名古屋城へ地上に下ろされた金シャチを雨の中を約一時間ほど並んで触りに行ってみたり。
その後会場に着くと、どうやらまだコブ御一行は到着していない模様。もともと諦めていたので、ラッキーな気分になって御一行様をお迎え。

何だか気になる小道具や荷物が満載のようで、否応なしに期待感が高まってしまう。そして腹ごしらえも兼ね、恒例「ミモザ」になだれ込み開演間際まで時間を潰させてもらう事に。
次々にコブ友も全国各地から集まってきて、コブファンのプチ集会のようになってしまう。なるべくライブの事は考えずにいたのだけど、ふと相方が「今日の1曲目はなんだろうね」と言う呟きにまたもや緊張に襲われトイレに駆け込む始末。
メンバーが緊張するのなら分かるけど、なんで見る側・楽しませてもらう側の私らがこんなに緊張せねばならんのだろうね…なんて話しつつ、やっぱりみんなでドキドキ。

かくして開場時間に。今日の会場は3階なのでスタッフさんの指示に従い整理番号順に階段を上がる。これだけで足がガクガクしてしまって、ワンマンライブを最後まで見れるのか不安になってしまう。
さすがワンマンライブだけあって、集まる人も物凄い!地元だけでなく、各地からも大集結と言った様子。久しぶりの再会に歓声を上げたり、挨拶をしたり各所で大盛り上がり!
1階から3階の入口までの階段を全て埋め尽くしたみんながこのツアーをひたすら楽しみにしていたコブツイファンばっかりなんだなって思ったら、とても心強くそしてホロリとしてきてしまい、必死で平静を装う。こんな所で感極まってどうするんだ!と言い聞かせながら。

会場に入ってすぐに物販を探して遠くからチェックしてみると、案の定新しいコブグッズが発売されている模様だったので、早速物販へ。
今回のグッズはこのツアー限定だと言う、ショッキングピンクのTシャツと2個セットのリストバンド。ツアー限定モノを出すほど、コブ側もこのツアーにかける意気込みは凄いんだなと実感。もちろんどちらも購入して、売り子の社長からブツを受け取ると同時に

 今からすぐに着替えてね!着て宣伝しなきゃダメだからね

強制かい!!言われるがままにそのままトイレに向かうと、既に着替えに来ていた相方とバッタリ。なんでも物販に着くやいなや社長にTシャツとリスバンをセットで渡されて「はい、5000円ね」と請求されたらしい。私より凄い事されてる!!!
酷いよ!なんて言いながらも笑って着替えをして、報告のために2人で再び物販に向かう。が、買った人間には興味なしとばかりにチラ見して愛想なく頷いただけの社長、まだ買ってない人に売りつけるのに必死でガックリ。言われたとおりにしたのに、ちょっとくらい笑顔で接してくれても良いじゃないかーーー!!まぁ、社長に強制されなくても買ったし着替えたんだけどね。

ワンマンだから当たり前なんだけど、ステージにはもうコブライブのセッティングが!!今日は対バンのライブを見なくても最初っから最後までコブライブなんだ!!!
しかもかなりの人が会場に続々と集まってきている!緊張感もピークに達し、ワティ氏による本番直前の各楽器のチェック時にトイレにまた走ってしまう。ヤバ過ぎ…大丈夫か自分。


全ての準備が整い、メンバーがステージに登場。盛り上がる会場、高まる緊張感!
リーダーは太鼓がプリントされた紺色のTシャツの上に丈の短めの法被でおなじみのつぎはぎジーンズ。浜ちゃんはオレンジ色のちきりやTシャツに青い大きめの柄の法被(リーダーがウヅキの歌詞カード写真で着用)で黒いパンツ。イチローさんは赤い柄の入った白いシャツにすっかり定着した黒いスーツ姿。

最後に首元や裾が切りっぱの麻(?)のシャツに赤い法被を羽織った黒い短パンに下駄姿のアッキーが登場すると、さらに大きな歓声が上がる。
ずっと体調不良を訴えて元気のなかった左隣の愛知コブ友が一気にテンション急上昇!私の腹痛も何事もなかったかのよう。コブツイパワー恐るべし!

アッキーの頭には青いムラ染め風のバンダナ、その上に同系色の布(バンダナ?)をねじり鉢巻のようにしてさらに巻いている。ふと右隣にいた相方が「あれは中尾彬を意識しているんだろうか?」と冷静な突っ込みを入れて笑わせてくれる。今のこのいっぱいいっぱいの心境でそんな事思いつきもしなかったよ!

アッキーが三線を持っているので、どの曲からなんだろう?と待ち構えていると、イチローさんのこれでもか!とばかりに力強いシンバルのカウントで始まったのは東西南北 日本の空
さぁ、遂にワンマンライブがスタートしてしまったぞ!!もうどうにでもなれ〜

待ってましたとばかりに渾身の力を込めて跳ぶ!跳ぶ!周りもみんな物凄い勢いで跳んでいるのが分かって楽しい。しかも浜ちゃんまでもぴょんぴょん跳んでいるじゃないか!コブのサポートを始めたばかりの時は、ベースプレイだけでも息が切れ気味で見ているのが辛いくらいだったのに!

そんな浜ちゃんの成長っぷりがたまらなく嬉しくて、浜ちゃんの事が大好きな隣の愛知コブ友と顔を見合わせてニコリ。すると浜ちゃんも私らの方を見てニヤリ!どうだ?これくらいもう朝飯前なんだぜ!とでも言いたげな表情の浜ちゃんがとても頼もしい。

間奏に入る前にアッキーのお元気ですか、名古屋!に会場中から大きな歓声が湧き起こる。
そして客席では恒例のみんなで手を繋いでのジャ〜〜ンプ!多分、最前に居た全員の手が繋がったはず!曲に合わせてステージも客席もひとつになる。ワンマンって本当に凄い!
こうやってまたコブワンマンライブが開催され、その場に自分が居られる事がたまらなく嬉しくなり、感極まりそうになり慌てる。こんな元気な曲で涙する訳にはいかない。

続いてはチャンス到来。アッキーが険しい表情で、倒れてしまった三線のウマ(絃を支えている部分)を直している。いきなりのハプニングに頑張れアッキー!と心の中で叫ぶ。曲も始まってるし、ステージに立った状態で直すのもかなり難しいであろう中、イントロ部分を全部使って何とかピンチ脱出、良かった〜イントロ部分の三線が大好きなんだけど、こればっかりは仕方がない。
当の本人アッキーは、こんなのハプニングには入らないとばかりに何事もなかったかのように力強く歌い続ける。

そして軽やかな笛の音にイチローさんの太鼓を打ち鳴らすようなドラム!今宵は無礼講だぁ!こんなに早く登場なのか!今日は思いっきり無礼講でいけよ!って事なんだね。もっとハジけるぞ!!!
いつものようにアホなフリをしてめいっぱい楽しむ。3曲目にしてもうヘロヘロ。どうなってしまうんだ?

大きな拍手に包まれる中

  ここどこ?

を、ふと思い出したかのように、微妙なタイミングで繰り出すアッキーが可笑しい。
そして、久しぶりのワンマンライブで名古屋に帰ってきました!と元気に挨拶。いつもいつも温かい声援をありがとうと会場の一人一人を見渡すアッキー。

 男も女も老いも若きも、いろんな趣味を持ってる方も・・・・俺の事だけど

いろんな趣味?それはどういう意味合いの“趣味”って取れば良いの??なんて、どうしても普通に考えられずよからぬ方向に思考が突っ走ってしまう私の事などつゆ知らず、今日はたっぷりやりますので楽しんでください!と嬉しい言葉を放ち、湧きあがる会場を見渡したアッキーが、おもむろに法被の胸元に縫い付けられてる小さな花札の模様の部分をつまみあげてチュー。私らには到底理解不可能な行動、素敵だぁ!!

この曲で俺達と出逢った人も多いかも…と始まったのは、サクラサク平成十七年。さっきまでお祭り騒ぎしていた会場がしっかり聴くモードに。
アッキーの伸びのある歌い方や間奏のリーダーのアコギソロの音色がたまらなく気持ち良い。

思いっきり歌い切った清清しい表情のアッキー

 もう一回目のピークに到達してしまいました

どっと笑いの起こる会場。会場のあちこちから“早い”の声が囁かれると

 早い!とかあまり言わないようにね

ん?どういう意味??どうしてもエロ系に考えてしまう私はいけない人間??

話は続き、今回のツアータイトルについて。アルバムの「ウヅキ」と、コブツイと言えば「」、そして「サクラサク平成十七年」を合わせただけの何のひねりもないタイトルだと自らダメ出し。
ウヅキをしっかり聴いてこのライブに臨んで欲しいと思ってたけど、みんなが一緒に歌っているのを見て

 名古屋は特別なところなんだなといつもいつも・・・・ 今、思いました

と、アッキーらしい落としのギャグで大きな笑いを取る。

名古屋にはいろいろ思い出もあるけど…と、さらに話を続けるアッキーを見てリーダーが水を飲もうとペットボトルを手にしたら、持ち時間が決まっているのでまずはウヅキの中からしっとりとしたナンバーを聴いて下さいと、三日月夜へ。
結局飲めなくてガッカリして、しかも慌ててギターのスタンバイをするリーダーが可笑しいやら気の毒やら。

イチローさんがシンバルを小刻みにかつテンポ良く鳴らし、そこにリーダーの切れ味の良いカッティングのギターが加わる。おおぅ!!!これはアルバム「ウヅキ」の中で、ライブでどうしても聴きたかった白い砂だ!赤い法被を脱ぎ、袖に控えているワティ氏に投げマイクスタンドを使って歌い始めるアッキー。

この日の為に私もしっかり歌詞を頭に叩き込んで、しっかり聴きこんできたもんね。でも聴き込みすぎたせいか、ナマでの演奏やアッキーの歌い方になんだか物足りない感があって不思議な感覚に。
実際、歌うのは難しい曲だと思うしライブでの演奏にも限界もあるのは分かってるんだけど、こんな感覚はコブライブでは初めて。

続いて路地裏の宇宙少年。アッキーが今度は下駄を脱ぎ捨てる。すると、解き放たれたかのように動きが物凄く激しくなり、アッキーステップ炸裂しまくり!!やっぱりこうでなきゃね。

モニターの上に素足を置き、足の指の間に手の指を入れてぎゅーーー!!!っと力を込めているアッキーに大爆笑!趾間健康法か?何も歌ってる途中にやる事もなかろうに。そしてなぜか「ヒーロー」でアッキーに指をさされ、一瞬硬直する隣の愛知コブ友。可笑しくてたまらない。さらに、間奏では脱ぎ捨てられていた下駄を両手に持って踊りまくる!
私らアッキーのキテレツな行動にずっと笑いっぱなし、苦しぃ〜助けて!!

さらに続いて、土の子。おおお!!久しぶりだな〜私らのつちのこ踊りに浜ちゃんも笑顔で答えてくれて嬉しい限り!勘違いしちゃうよ、姉さんたち。
恒例のつちのこコールでは、リーダーが指揮者のように腕を動かしたり、良い声でオペラのように歌い上げたりして楽しませてくれる。アッキーに訛って!と言われて、津軽弁のイントネーションでのつちのこコールをして、さらに吉幾三マネをリクエストされて、言われるがままに敢行するリーダーに

 一緒じゃねぇか!!

と突っ込むアッキー。曲中プチコントに会場も大ウケ!

愉しい雰囲気が一転して、静かな波の音が会場を包む。シンバルの音で波の音を表現するイチローさんと浜ちゃんを残してアッキーとリーダーはステージから静かに去る。
イスに腰かけ浜ちゃんが弾き始めた曲…なんて曲だったっけ??名も知らぬ〜遠き島より・・・
そうそう!椰子の実だ!

波の音と相まって、会場は一気に南国ムードが溢れる。それにしても浜ちゃんのベースプレイには目を見張るばかり。凄いんだこれが!どうやってこの音を出しているの?と、浜ちゃんの指の動きから目が離せなくなる。

全てを弾き終えて、ホッとする浜ちゃんと、サポート役を務めたイチローさんに大きな拍手。そんな二人と入れ替わるようにアッキーとリーダーがステージに登場。しかも衣装替えしているし!
アッキーは蛇(ハブ?)柄のアロハと青いムラ染めの膝下丈のパンツにカゴのような帽子を被り、リーダーは青地のアロハ生地で出来たウクレレ柄(!)の浴衣姿。思いっきり“夏”ないでたちに会場のあちこちから感嘆の声が上がる。

開口一番、漂っちゃいました!と先ほどの浜ちゃんの演奏の感想を述べるアッキー。
外は梅雨だし、曇りがちな心が少しでも夏の空のような晴れやかな気持ちになって欲しいと、急遽夏コーナーをする事になったと説明するアッキーの横で、リーダーがアコギでいきなり聴き覚えのあるマイナー調のリフを放ち会場に爆笑を起こす。

二人でキャンペーンであるラジオ局に行った時に、関係者さんに

 相馬さんって元祖ギター侍ですよね

って言われて、まんざらでもなかったらしいとアッキーが話すと

 微妙にやられた感がある

と悔しそうな表情をして笑わせてくれるリーダー。確かにリーダーは昔から「侍みたい」だって言われてたもんな。
のんびりしっとりした空気が流れる中、夏っぽい曲をとアッキーとリーダーの二人で曲へ。

 仲が良かったあの頃のように…

と、タイムリーなネタで笑わせながら甦る人々へ。
ワンマンでアコをやるのはもしかして初めて?この二人でのライブは何度か見ているけど、こういう場でのアコは何だかとても新鮮。しかも二人とも夏らしい衣装で、その手のイベントを見に来ている錯覚に陥ってしまいそう。

曲が終わると同時に浜ちゃん登場!なんと浜ちゃんも青いアロハに短パン&ビーサンの夏仕様で、しかも東南アジア系の頭頂部が尖がっているツバがでーーーっかい(直径約70cm)笠のような帽子を被っていて会場じゅうから歓声や笑い声が起こる。物凄く似合ってるんだよ!しかもちょっと恥ずかしそうな所が何とも良い。

そんな浜ちゃんの姿を見て盛り上がっている中、いきなりステージに全身黒いデカくて怪しい男が現れてウロウロ。上下とも雪だるまのように丸々とするくらい着込んで、ニット帽被ってマフラーとマスクをしたイチローさん!!
ドラムセットあたりまで移動して、ふとステージのメンバーや会場じゅうからの視線を感じ慌てて逃げるようにステージから消える。もう会場じゅう爆笑しまくり!

 何かやりたい男なんだよ

と、もうステージから消え去ったイチローさんにアッキーからキツい突っ込みが入る。
思いもかけないイチローさんのおバカな登場に湧きまくる中、今度は浜ちゃんが大変な事になってる!でっかい笠帽子を被ったままベースを持とうとしたもんだから、ストラップが帽子のツバに引っかかってる!それでも無理矢理何とかしようとしてる様子に会場のあちこちから声援が起こり、無事ストラップが定位置に納まった途端物凄い雄叫びを上げる浜ちゃん。かなり壊れてきてるぞ!!!

ひとまず落ち着いた所で、まだまだコーナーは続くとアッキーが進行。
与論の民話を元にした曲を浜ちゃんを加えたアコバージョンでやると、カモメと水平線へ。いつもは元気いっぱいな曲だけど、南国ムード漂う温かで穏やかなアレンジやリーダーのコーラスがとても気持ち良い。
♪どこへ… と語りかけるように歌いながらアッキーが辺りを見回す中、黒に赤柄シャツのイチローさんが登場し、物凄い勢いで走って定位置に着き演奏に加わる。こんなに素早い動きが出来たんだ!と、それがとにかくビックリやら可笑しいやらで、しばらく笑いが止まらない。

再び三線を手にしたアッキー

 ひと足先に夏を届けたい一心でアロハを着ています

いやいや、もう十分に気分は真夏だよ!!

そして与論の風を感じたいと始まったのは、マーブイユシ〜魂寄せ〜。久しぶり!!しかもオリジナルのバージョンって、いつぶりなんだ!?嬉しくて気持ちよく身体を揺らし、歌い、終盤は思いっきり激しく踊りまくる!楽しい!!!ひとしきり踊ってアッキーがステージから去り、リーダー、浜ちゃん、イチローさんの演奏でシメ。アッキーが去るのと同時に踊るのを止めてしまったけど、演奏は続いてたんだから最後まで踊り続ければ良かったかなってちょっと後悔。

波の音が再び会場に流れ、リーダーと浜ちゃんもステージを去る。ベースを下ろそうとしてまた笠帽子が邪魔になって悪戦苦闘して笑わせてくれるというサービス(?)も見せつつ。

そしてステージに登場したリーダーにまたもや感嘆の声が挙がる!髪の毛をおろし、鋲のいっぱい付いたイカつい革のベストに革パン&ブーツのメタルスタイル!カッチョえぇ!!!さっきまでのギター侍とは姿はもちろん、しぐさも表情もまるで別人!
おもむろにギターを取り上げ、弾き始めたのは鋼鉄一代男だぁ!!!!

リーダーがかき鳴らすギターにイチローさんと浜ちゃんも加わったところへ、アッキーの登場!激しい歓声が挙がるほど凄いのなんの!!首元に青いバンダナを巻き、胸元や裾にフリンジが付いた茶色のバックスキンのベストの下はホワイトスネークの黒いTシャツに蛇柄ジーンズ、赤いスニーカー。
そしてなんと言ってもビックリなのは、頭!!グレーのバンダナを巻いた上に、ロン毛カツラを装着!これがめちゃくちゃ似合う!!!アッキーのロン毛もありなのかな…どう見ても変なんだけど、ナゼかとてつもなくカッコよく見えてしまう私はおかしいのか??

“野ウサギ”の歌詞を“連獅子”に変えて頭をぐるぐる回して笑わせてくれたり、顔にまとわりつく慣れないロン毛を幾度となく気にしながらステージ上を動き回るアッキーの全てにもうメロメロ。
今日はいろんな方向からいろんなコブツイを楽しませてくれて最高に楽しくて仕方がない!

イチローさんと浜ちゃんの繰り出す重厚なリズムをバックにヘビメタアッキーが三線を抱える…
に、似合わねぇ!!!!そんな私の心の叫びが届く訳もなく、どんがらがっしゃんへ。

続いて、待ってました!マグマロック!!!!アッキーの低く搾り出すような歌い方、イチローさんの力強すぎるドラムプレイに、すっかり汗だくな浜ちゃん、そして長い髪を振り乱しながら激しくヘドバンしながらギタープレイを見せてくれるリーダーから目が離せなくなる!!想像以上に激しいナンバーにノリまくり!これは明日、私も「ヘドバン封印」を解いてしまおうと決心。

 よっしゃー!みんな生きてるのは楽しいか!?

声も裏返りそうな勢いでシャウト気味に会場に問いかけるリーダーが、袖に控えていたワティ氏から受け取った何枚もの紙の束。

 大勢の人からの魂の叫びがここにある!

そう、このワンマンライブの為にコブの公式HPで、日常生活で怒りを感じた出来事を募集していたのだ!その怒りをこのライブの場でメンバーが大爆発してくれると言う企画。

リーダーが説明をしているうちに、他のメンバーは山の形をしたかぶり物を頭に装着!浜ちゃんや、イチローさんまで着けてるし!!!イチローさん作だと思われるそのかぶり物、ヘルメットにメンバーみんな色違いの富士山みたいな形の山が付けてあって、なにやらチューブみたいなのも取り付けられている。

声を嗄らしながら、自らも頭に山を装着したリーダーが応募された「怒り」を紹介すると

 ♪はらわたが煮える煮えくり返る

とアッキーが歌い、チューブからそれぞれ息を吹き込む。するとかぶり物の中に仕込まれた何本もの吹き戻しがまるで火山の噴火のように飛び出す!!息の吹き込み具合によって、怒りの度合いも示せるらしい。その仕組みに会場は大ウケ!!
火山が噴火した時の状態や、噴火が治まった時に吹き戻しが上手く収納されずに山の側面にだらりと情けなく垂れ下がってるのが可笑しくてたまらない。

2番目に紹介されたのが、なんと私が送ったネタだよ!住所や名前も紹介されるのが何とも恥ずかしい。リーダーに大げさなリアクションや脚色も付けてもらったおかげでかなりウケてもらってて嬉しくなるけど、アッキーは険しい表情で首をかしげながら噴火は「ゼロ」。いやぁ〜ん!!と思ってアッキーをガン見すると、絶対目なんか合わせるものか!とばかりに遠くを眺めていて可笑しくなる。

浜ちゃんのみの噴火なのに気付いてリーダーが慌てて自分の火山に息を吹き込み大噴火!リーダーありがと。上手く収納されなかった吹き戻しのだらりっぷりに会場から笑いが起こるのを見て

 火山の噴火具合が自分で見えないという弱点があるな

呟くようにこのかぶり物のダメ出しをするリーダー。3つの怒りを紹介して、大爆発させ終わり

 怒りをガマンするのも良いけど、
 怒りを表現する事を忘れてしまうような
つまらない大人になるんじゃない!

とシメて、曲もエンディングに!
ラスト、フロント3人の火山からそれぞれ会場に向けてクラッカーの大噴火!!ステージ前方頭上のライトにクラッカーの中身がいっぱい引っかかり、ステージに色とりどりの幕が下りたようで面白い!

アッキーが凄い勢いでステージから去り、ロン毛カツラとベストを脱いだ姿でステージに戻ると同時に始まったのはからまる糸。ステージ前に垂れ下がっているクラッカーの中身をまるで暖簾をくぐるようにして何度も顔を出し笑わせてくれるアッキー。
引っ張って外そうか悩んだけど、何もしなくて良かった〜跳びながら笑わせられるのは本当に辛いんだけど。邪魔な暖簾は全てアッキーの手で外され、ステージの視界は良好に。

ここまで来ると、かなり身体も悲鳴を上げ始めている。苦しくて仕方ないけど、浜ちゃんまで跳んでるのに手を抜くわけにはいかない!全力疾走だぁ!!と思ったら、運命船サラバ号出発が始まる!ひゃぁぁぁぁーーー凄いのが来た!嬉しくて、めいっぱい腕を前に伸ばした瞬間肘に激しい痛みが!やってもうた〜でも、痛みなんで気にせず激しく暴れまくる。楽しい!楽しすぎる!!
アッキーの着ていたホワイトスネークのTシャツ、1988年のジャパンツアーのものらしい。自前か?だとしたら相変わらず物持ちが良いな〜アッキー。

ガッツリとシメて、リーダーが

 ありがとう!ザ・コブラツイスターズでしたーーー!!

激しく湧き上がる歓声に、リーダーが

 ・・・って、これで終わったと思うなよ!!


なんと!!間髪入れず始まったのは嵐に住む人。うぎょーー!!えらいこっちゃ!殺す気か!?でも自分の身体や命の心配より嬉しい楽しい気持ちのが遥かに上回ってるもんな。
全力で跳んで踊って楽しむのみ!このツアーをどれだけ待ったか…その間の事を思ったら辛いとか苦しいとか感じなくなってしまう。

イチローさんのドラムソロにいつものようにタオルで盛り上げようとすると、もう終わり!とイチローさんからの指示。短っ!!そして恒例、かけ合いタイム!今日は女子と男子に分かれての対決!
まずはラッセーラー(女)vsスイスイ(男)。アッキーが何かと男子を応援するんだよね〜人数的にも声量的にもほぼ同じくらいなのに…やっぱり男が好きなのかな。ちょっと切ない思いをしつつ男子に負けずに叫んでいると、いきなり言葉の変更をさせるアッキー

 キッコロ!キッコロ!キッコロ! モリゾー!!

モリゾー部分は男子が担当らしいんだけどその説明もないし、しかも突然の事でついて来れない人が多数。あまり盛り上がらない様子を察知して

 なんだよ!愛知万博だからすんなりいくと思ったのに!!

いやいや、ちゃんと説明しないとアッキー。
それでもめげずに次のかけ合いに…今度はちゃんと説明。男子がオッス!で女子が観音らしい。一瞬何の意味があるのか?と思ったけど、やってみて納得!大須観音だ!

かけ合いに合わせてリーダーが険しい顔で手を挙げオッス!、瞬時に優しい表情に変えて観音像の真似をして楽しませてくれる。いつもリーダーは芸が細かいな〜と思って注目していたら、だんだん言葉と顔がチグハグになってしまっていて可笑しくてたまらない。とことん楽しませてくれるリーダー最高!
しっかり盛り上がったところで、最後はみんなでワッショイ!!ワンマンはステージと客席との一体感も大きくて嬉しい!メンバーを見ていてもそれがしっかり伝わる。

続いては夢の旅人。アッキーに合わせて、リーダーも熱唱してるぞ!

そして無限∞へ。リーダーのギターイントロの中、アッキーの挨拶。
Newアルバムを引っさげて、久しぶりに名古屋に戻って来る事が出来てメンバー一同感動してると。デビュー前のアマチュア時代に一度名古屋でライブをやってから、名古屋は特別なものになっている事を告げる。 さらに、♪運命なんて言うな〜 とデビューして、名古屋のみんなとは切っても切れない運命みたいなのを感じているし、今日のライブを見て一瞬でも良かったって思えたら自分達と永遠に繋がったと言う気持ちだと嬉しい言葉にただただ感動。

 またみんなと出会える日を願って歌います

と、しっとりと歌い始めるアッキー。思わずこぼれそうになるものを必死でこらえて、メンバーひとりひとりをただただ見つめる。
今日ここに集まった人たちはみんなコブが大好きな人ばかり。初めて見た人にも、このメンバーの全力で熱い気持ちはきっと届いているはず。ここまでの道のりは険しかったし苦しかったし、これからもきっと平坦な道のりではないと思うけど、今後もコブを全力で応援して、そしてまたこうやって感動したり楽しくみんなでひとつになって良い汗を流したいな。


会場からの温かい拍手と声援に送られメンバーがステージを去る。
足はガクガクするし疲労困憊気味だけど、もちろんアンコール!!再びステージに登場のメンバーに大きな拍手と歓声!!リーダーの

 ありがとう!!

と言う元気な声にも大きく答える。

テンポの良いイチローさんのドラムに合わせてみんなで手拍子。そこに浜ちゃんのベースが加わって、さらにリーダーのギターが入って…おお!この曲はUFOガールと地底ボーイだぁ!!!
するとNewコブTに着替えたアッキーがステージに飛び出してくる!しかもなんだぁその胡散臭いサングラスは!!ある時は謎の人さらい、またある時は偽エルビス、新生コブ始動の時にも見たことあるな…以前にもいろんな場面で使用されていたけど、いつ見ても怪しい!!でもこの曲には何とも見事にピッタリで可笑しくてたまらない。

初めてライブで聴く曲なので、もうドキドキ!途中の♪うぉ〜お〜お〜お〜 のコーラス部分を客席にマイク向けて歌わせるアッキー。突然の事で一瞬固まってしまったっての。楽しいけど、やや微妙。
愉快軽快な曲調なので、また是非ともみんなで楽しいフリを付けたいなって密かに思ってしまう。
終盤のセリフ部分、UFOガール役をリーダーが好演、めちゃくちゃファンキー!!ナイス!

アンコールに対してのお礼を述べるアッキーに熱い拍手!
三線を片手にウズキの中からまだやってない曲もあった事に気付きやろうと…

 まだ聴きたいですか?

もちろんだとも!と言わんばかりの会場の反応にアッキーが

 ワンダフォ〜!!

と、嬉しそう。

今朝、東京からやって来たけどあいにくの雨で、でもこんなにいっぱいの人が来てくれた事をとても感謝していると。そして、人生において約束は守りたいと続けるアッキー、ライブで「必ずまた来ます!」と言っても、結局それ以来行ってない街もあると自白。約束を破るごとに自分が嫌な大人になっている気がすると渋い表情。
こればっかりは、アッキーやメンバーが悪い訳ではないからな〜聞いててちょっと辛いお話。

でも、名古屋ではそんな事は無いのでまた戻って来たいと言うアッキーに大歓声が起こる!名古屋は特別だもんね!!次のライブも楽しみにしてるよ。
そして、これが今日の最後の約束としましょうと、最後の約束へ。イントロや間奏の三線がたまらなく好きなんだよね〜〜じっくり、じっくりと聴かせてもらう。

間奏部分ではCDのようにリーダーが話を始める。同じセリフなのかと思いきや

 俺達はこのバンドでずっと走り続けてきたけど
 つまずいて転びそうになったり、周りが見えなくなってしまったりした事もありました
 でもここにいるみんなやたくさんの人たちがいつも応援してくれているから
 だから、もっと走り続ける事が出来ます!本当にありがとう!!


ずっと抑えていたものがこの言葉で溢れてしまう。
やだよぉ〜私たちだって、コブにはいつもいっぱい元気や楽しい事をいっぱいもらって感謝してるのに。こっちこそお礼を言わねばならないのに…ましてやお礼を言われる為にやってる事でも決してないし。
でも、こうやってリーダーの想いを聞けて、コブツイに出逢って、そしてついてきて本当に良かったって事を心の底から強く感じ、これからもコブツイといっぱいいろんな歴史を刻んで生きていけたら私はとても幸せだなと。

この会場に来ている人にもこのリーダーの心からの言葉が沁み入んだろうな。曲が終わってからもしばらく拍手が鳴り止まない。大きな拍手に包まれてメンバーがステージから去っていく。
やや放心状態気味である事に気付き、慌てて2度目のアンコールに挑戦!!


その声に答えてステージに登場のメンバー!!
2回目のアンコールありがとう!と会場を見渡すアッキー

今日来てくれたお客さんは…例えるなら輝く星ですかね 俺はキラキラ星だけど

会場中に「??」な空気が漂ったのを察したアッキーが

 キラキラ星ね・・・すみません

と補足。
あぁ〜なるほど!!ステージ上や会場中からも納得の空気が流れる。イチローさんに関してはあきれ果てている様子なのが可笑しくてたまらない。アッキーワールドは難解すぎだぁ!面白くて大好きだけど。

そんな輝く星達に、この曲を捧げます!とアッキーが勢い良くタイトルコールしたのがなんと!
地上に墜ちた星達
うわぁーー!!物凄く壮大な名曲なのにも関わらず、2ndアルバムのツアー以降一度もライブで演ってなくてずっとずっと聴きたいと思ってたのがここでやっと叶うなんて!!嬉しすぎる。
あれから月日を重ね改めてこの曲を、メンバーの重厚で力強い演奏を、アッキーの渾身の歌声を聴いて、いろんな想いが頭の中から全身を駆け巡る。これからもまたライブで聴かせて欲しい曲。

浜ちゃんのベースが鳴り響き、リーダーによるメンバー紹介タイムに突入!!
スーパーダイナマイト!と紹介されたのはイチローさん。最近は無精ひげを生やして一段と小憎らしいマイトガイぶりを発揮していると言うのは浜ちゃん。非常にテンションが高いのは変な病気ではありませんと自らを紹介するリーダー。
そして、待ってました!とばかりに、一段と強くなる手拍子。この人をUFOボーイと言わずしてなんと言う!

 我々ザ・コブラツイスターズのスーパーUFOボーイ!

アッキーがそう紹介されて、七つの海を渡れ〜どんぶらこ〜に突入!!
イントロに入った途端、身体の疲れや痛みや理性や何もかもがふっ飛ぶ。曲に合わせ身体をめいっぱい動かして、踊って跳んで叫んで!!あぁ〜至福の時。
アッキーが客席に手を伸ばしてみんなとのふれあいを求める!みんながそんなアッキーに群がる。もちろんアッキーもかなり興奮気味!

激しく踊っていると、私ら全員がフリを間違え…メンバーも演奏間違えた?いや違う!間違ったのはアッキーだ!!!激しい間違いっぷりにアッキーも叫び声を上げてるし!面白すぎ。
何年か前のELLのワンマンでもアッキーがこの曲で激しく間違えた事があったっけ?ここにはアッキーを狂わせる魔物が住んでいるのか?
みんな笑って許して、仕切り直すと共に会場全体が俄然盛り上がる!!ハプニングをも大きなパワーに変えてしまう、これもアッキーの凄いところ。

 ウヅキ祭初日、ありがとう!ありがとう!!

会場のあちこちに向かって何度もありがとう!を繰り返すアッキーと、熱い演奏を繰り広げるメンバーに大きな拍手と歓声が贈られる。
もうこれ以上のものは無いってくらいの素晴らしいものを見せてもらい、ただただ感動。ステージを去るメンバーをしっかり見送ると、突然襲う疲労感に床にへたり込む。もう限界、ごちそうさま。


思い起こせば、ウヅキ収録曲全て聴けたんだよね。アルバム発売後のツアーで全ての曲が聴けたのって初めてじゃないか?ここまで盛りだくさんのセットを組んでくれたメンバーにもう一度心の中で拍手とお礼。

すると、物販にアッキーとリーダーが登場!長かった物販の列がさらに長くなる!
ドリンクを交換しつつ、私たちも物販の列に並ぶ。今日着ているNewコブTは汗みどろになったから、明日の大阪の分のTシャツが必要。自分の番になってチケットにサインをしてもらおうとしたら、リーダーがニヤリと笑って

 サラバ号で終わると思ったでしょう?

リーダーの方からライブの内容に関して話をして来てくれることなんてあまりなかったので、舞い上がりまくり!それにしても、完全にしてやられたもんなぁ〜ペース配分もあったもんじゃないっての。ある意味、初日の醍醐味って言ったところか。
こうやって列に並んだファンの一人一人としっかり話をしたり、いろんな要望に答える二人にまたまた感動。

外に出ていつものようにみんなとライブの余韻に浸り盛り上がりながら、御一行様のお見送り。ワンマンなのに、気がつけばもうかなり遅い時間。ライブ自体が長かったからな。
明日大阪まで一緒に行動するコブ友たちと相方の車が停めてある駐車場に向かって歩いていると、さっき見送ったばかりのワゴン車が途中のホテルの駐車場に停まっててビックリ!それだけならまだしも、ガラス張りのロビーには見覚えのある団体様!しかも向こうもこっちを見ている!?悪い事をしているわけでは無いけど、申し訳なくなり足早に立ち去ってしまう。

本当はみんなで打ち上げ飲み会をする予定だったけど、時間も遅いし明日もあるので簡単にファミレスで軽く済ませ、郊外の健康ランドで汗を流して朝までひと休み。
みんなお疲れさーーん!!明日も楽しもうぜぇ〜



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