ザ・コブラツイスターズライブレポ

「蛇の道」レコ発ツアー
2003.3.13(木) 長野ライブハウスJ

39ツアーも残りわずか…なんだか寂しくてたまらなくなって、しかも体調を壊して2月に一本参戦を休んでいるのでその代わりにどこか行きたい!と思っていろいろ考えた結果、夜行を使えば翌日余裕で仕事に間に合う長野に急遽参戦決定!
「これでツアー遠征も終わるし」と職場の人には“?”な理由を言って無理矢理有休をもぎ取る!!
しかもコブ御一行様にとっては39ツアー最後の遠征地でもあるのでやはり見届けておかねばなるまいと強く思ったわけで。

18きっぷで独り長野を目指す!名古屋から快適鈍行列車の旅。天気も良くて気持ちがいい。時間はかなりかかったはずなのに、あっという間に着いてしまった。久しぶりに降り立った長野駅は昔の面影が全くなくてビックリ!!オリンピックが来たという事の凄さを実感。
帰りの夜行列車の切符を購入して会場を目指すが、駅から会場の看板が見えてしまうのだ!!しかも歩道橋があるので、広い道路も難なく渡れあっという間に会場着!

歩道橋を降りていくと、目の前の会場に入る見慣れた後ろ姿…リーダーだ!!声をかけようと思ったけど間に合わず断念。それにしてもかなり変わった作りの会場で、どこが入り口なのかちょっと戸惑ってしまった。ここは裏口?と思ってしまうような所に入り口らしいドア発見。
どこに行くあてもなく会場前で時間をつぶしているとワッティ氏が。挨拶をして、今日が遠征最後の地である事を労ったら、嬉しい!!を連発。私らには計り知れない苦労があったんだろうなぁ〜本当にお疲れ様です。

その後リハが始まり、話には聞いていたけど「あの曲たち」をやる事を知り嬉しくなる!しばらくすると歩道橋を降りてくるナイスミドル発見!社長だぁぁぁぁ!!もしかして新幹線で来られたのか?
会釈のみでそんな質問をする間もなく会場に入ろうとした社長、私のいる位置からは気がつかなかったのだけど、ドアの前のベンチにリハを終えたリーダーがいたようで、大きな声を上げてリーダーと熱い抱擁を交わしている!!いい光景じゃないか!!その光景を二人に気づかれずにそっと見守ってしまった。

そうこうするうちに御一行様が外に出てこられたので、皆さんにご挨拶。遠征最後の土地でのライブを楽しみにしている!って事しか言えない自分に不甲斐なさを覚えつつ、御一行の乗った4649号を見送り。
開場時間前には相方はじめ、本日参戦のコブ友も次々にやってきて心強くなる。みんなこのツアーのいろんなところで何度も一緒にライブを楽しんできた戦友たち。

そして入場!!予想通りのこぢんまりとした会場。ステージ前を陣取る顔なじみのコブファン以外はみんな後ろの一段高くなったところで待機。まっ、いつもの事だけどさ。
MIMITSKUNKTHE LOTのライブに続いてコブの出番!長かったツアーも今日を入れてあと2本になってしまった。最終日はきっと凄い人だから前で見るのも難しいだろうし、そんなに飛んだり跳ねたり出来ないから、今日は今まで以上に思いっきり動き回って楽しむぞ!!と異常なまでの気迫でライブに臨む。

ステージ前のフロアは相変わらず私らコブファン仲間がほとんど。地元のファンらしい子もちらほらいて嬉しい。対バンの兄ちゃん達もそのファンの姉ちゃん達も後ろで遠巻きに見ている様子。
怖くて後ろが見れないのが正直なところ。でも、そんな事気にせずとにかく楽しむぜ!!


そして38本目のライブがスタート!!1曲目は七つの海を渡れ〜どんぶらこ〜。ステージからせり出すリーダーと棗さんに反応しているのは前の方だけなんだけど、気にしない。
アッキーが元気に飛び出してきて、やっと歓声が起こってほっとする。やっぱりバンドの「看板」なんだなぁ〜と妙に納得。そして今日も棗さんvsリーダーのバトルはステージ中央で!棗さん激しいぞ!!こっちも負けずにとにかく動きまくる!

続いて夢の旅人。そう!昨日の金沢からツアー前半のセットに戻っているらしいのだ!郡山以降変わったセットは、東北・北海道限定特別セットだったらしい。
新曲を聴けないのは残念だったけど、疾走感のある楽しいセットだったのでちょっと複雑。

そしてアッキーによるMCタイム。39本のツアーも今日を入れてあと2本であることを話し、ツアーのスケジュールを見たら12月末にも松本でライブがあったので

 長野県民、得だね!得だね… 特ダネファイブ!!

いきなりアッキーワールド炸裂で会場中「??」状態。確かこのMC、過去にどっかで聞いた事あるぞ!?どこだっけなぁ??会場中のそんな気配を察してアッキーも苦笑いしつつ、刹那ギャグが出たところで切ない曲を…と三日月夜へ。凄いつなぎやなぁ〜〜
途中マイク(スピーカー?)の調子が悪くて顔をしかめるアッキー。久しぶりに聴ける良い曲なのに、勿体ない。

そして元気ですかーー!!と、力いっぱいの叫びからリーダーのMCタイム。
最近怒ってますか?との問いかけに反応の少ない会場…反応しようにも私はそんなに怒ってないしな〜嘘でも手を挙げるべきだったか。
リーダーはもっと上を目指さねばならないのに調子に乗って甘えてしまう自分の不甲斐なさに怒りを覚えてしまうそうで、そんな時は心の中でバカヤロー!と叫んでスッキリさせるのだと。その怒りを次への原動力にして、常に上を目指す猪木氏やブルース・リー氏のようにありたいと彼らの放った格言について語るリーダー。

そして、春は心機一転、気持ちの切り替えをしてちょっとずつ成長していきたい、そんな気持ちになれれば良いが…じっくり話し続ける後ろでイチローさんが長いよ!と呟いているのが可笑しい。
その雰囲気を背中に感じ取ったのか、サクラサクへ。

続いてカモメと水平線。久しぶりに聴けるのが嬉しくて、これまで以上に存分に楽しむ!アッキーもステージ狭しと動き回っている。自分の周りにもかなりの余裕があるのでアッキーに負けないくらいめいっぱい動き回って…楽しい!!

雰囲気がガラリと変わり、イチローさんと棗さんが幻想的な雰囲気を醸し出す中、リーダーが重々しく語り始める。
ドラムの前に片膝をついてしゃがんだアッキーがマイクスタンドを重そうなジェスチャーでステージ中央に移動させた後、おもむろにシャツを脱ぎ、いつの間にかベースアンプの後ろに控えていた木村君に渡す。その木村君の行動がまさに忍者!!スタッフまで演出に参加か…素晴らしい!!そして、抜け忍の恋へ。

会場の外からリハでこの曲を聴いたときも演奏陣は全力で鳥肌が立ってしまったほど。もちろん本番で聴けば言うことなし!!こんなに迫力あるステージを見せてくれるコブにますます惚れてしまうのは言うまでもない。

続いてからまる糸。言うまでもなく、跳びまくりのまくりまくりすてぃ。このツアーはあと2本なんだぜぇ!!苦しいなんて言ってられんちゅーねん。
跳びに跳んでラスト、同じようにステージ上で跳ぶアッキーとリーダー。アッキーがリーダーをマネてギターを弾くフリをしたかと思ったら、曲に合わせてウゥ!と言ってリーダーの肩をポン!と叩き、そのまま跳びながら棗さんの隣に移動してウゥ!と棗さんの肩をポン!そしてまたリーダーの隣に移動して…を繰り返して笑わせてくれる。

恒例アッキーの口上が始まり、ライブハウスJのじぇぇ〜!の発音に笑わせてもらいつつ東西南北 日本の空へ。私だけでなく、コブファンのみんなも凄く気合いが入っている!
間奏最後、地元のファンの子達も巻き込んでみんなで手を繋いで凄い長さになってジャーーンプ!!リーダーの煽りにこれでもか!とばかりに激しく答える私らを遠巻きに見て固まっている対バンファンの姉ちゃんたちを、リーダーがさらに激しく煽っている。むーーー!お願いだから答えてちょーー!!!

その後、どうなったのか自分の事だけで必死で確認できなかったけど、そう言うのって目で見なくても感覚やメンバーの様子でそれとなく察しがつく訳で…ちょっと残念に思いつつ、ステージのメンバーに大きな拍手と声援を贈る。

あと2本になったライブも、もう本編が終わってしまった!!アンコールを叫ぶ声にも自然と力が入る。私たちだけでも頑張ってやるさ!!


再登場のメンバー!リーダーが真っ先に飛び出してきてありがと!と言って頭を下げ、マイクに頭をゴツンとぶつけて笑わせてくれる。そんなリーダー、本来であれば本編で燃え尽きてもらわないと困ると言いつつ、もう1曲ガツン!と真っ白な灰になるくらいの勢いでやるからよろしく!と気合いを見せてくれる。やったぁ!!!
ここで初めて見た人!の質問があり数人が手を上げ、リーダーが

 10、20、30・・50人くらいかな??

とかなりのサバを読んでいる。
また来てくれるかな?の問いかけにはいいとも!の嬉しい返事!!

じゃぁ、行くぞ!たぁぁぁぁーーーっ!と掛け声をかけてギターをチェンジ。その気迫にアッキーも驚いたか

 気合い入ったね、今!

と思わず突っ込み。
気合いが入ったところで、最後だからみんな踊っていやなことも忘れて別れた女や男の事も忘れて…いくぞぉー−−−!と呼びかけるものの、反応のない会場に、あれ!?用意はいいのかよ?と困った表情のリーダー

 あっ、分かった!!みんな思い出しモードに入ってたんだな!!

と納得していて笑いが起こる…みんなそうだったのか!!

気を取り直して、用意は良いかぁ!?のリーダーの掛け声に大きく答えて嵐に住む人に突入!!
言うまでもなく跳ねまくり踊りまくり。ここで踊らなどうするの!って感じさ。これまでのツアーの集大成を見せてやる!ってな勢いで頑張る。思いっきり鍛えてきたからな!!

みんなに参加してもらって本当の祭りを興したい!と言うアッキーの言葉から掛け合いタイムへ。
本当の祭りは壁があってはいけないから、みんなの精一杯の力で自分の言った言葉を返してくれ!とアッキー。
いつものラッセーラー、スイスイ、エラヤッチャ、エンヤコラ、イッチョメをしっかりフリ付でやり遂げる。こんなステージも客席もみんな真面目に馬鹿炸裂させているライブが楽しくて仕方がない。周りから笑われるのが気持ちよくって。

私がそれとなく感じていたとおり、ほとんどの人が参加してなかったようで

 みんな関係なく前へなだれ込んで来い!!

と呼びかけるアッキー。39本のツアー、今日はちょうど38本めで、マラソンに例えるなら競技場に入る手前で一番良い顔している時だから、みんなのいい顔も見たいので前に来い!!とさらに熱く呼びかける。
その言葉に喜んでステージ前ギリギリまでなだれ込んだのはコブファンのみ。他は動いていない模様。

すると、ここにいるのはただ音楽が好きな人たちだと思っているから、前に来い!

さっきカッコつけてたやつらも降りてきて踊ったらいいじゃないか!

と出演者にまで呼びかけるアッキー。
さらに、祭りの主役は俺たちだけじゃない。踊って笑顔を振りまいてくれたみんなが主役!人生の主役になりたいやつは降りて来い!!
この言葉には何人かの心が動かされた様子だが

人生の主役になりたくないやつは…自分で考えろ!人の進路まで分かるかっ!!

と、いきなり突き放してしまう。キレちまったかアッキー!?ワイルドだなぁ。

そしてご当地物掛け合いは長野の“びんづる祭り”の掛け声ソーレ!幾分増えたステージ前のみんなとアッキーとのソーレ!の掛け合い。ひと通りやり終えた後、今日は時間たっぷりあるから、ソーレが気に入らないなら、おやきで行くよ!とアッキー。
これには会場中から割れんばかりの歓声!おやきのが長野市民にはツボなのか!!そう言えば、長野のコブ友がライブ前に差し入れしたって言ってたなぁ〜その時、リーダーとふと目が合い、両手でおやきをイメージした丸い形をお互いに作って頷きあってしまった。

そしてアッキーが、おやきには凄く思い出がたっぷりなんだ!と衝撃告白!!

 俺が東京に出てきて初めて付き合った女が長野県人だったんだよ!

雪降る夜に長野市内や上田・小諸に行って、二人でおやきを割って食べた思い出があるらしい!!リアル過ぎるぅぅ!!

 だから俺は長野に来ると暴れたくなるんだ!分かるかこの気持ち!!

そう言って尻を突き出して変なポーズを取るアッキーの尻をリーダーがタオルで叩いて突っ込む。イチローさんも大ウケ!!そんなアッキーの気持ち、分かるって言うか泣けてきてしまうわ〜〜もう何も言わんから存分に暴れたってちょ。

そしてアッキーの思い出いっぱいのおやきの掛け合い!さすがにその話がみんなの心を揺らしたのか、今までにないでかい声!ふと隣を見ると、長野のコブ友が掛け合いしながらおやきを割っているジェスチャーを取り入れている!面白い!すぐにマネするが、さらに割って食べるマネまでしててツボってしまう。笑わせんといてぇぇ!!
ソーレの掛け合いも加わって、最後はワッショイ!でシメ。今日一番の盛り上がりでめでたく終了!

そんなに盛り上がったのに、アンコールを叫ぶのは前にいるコブファンのみ。前のほうに来てくれていた人達はみんな後ろにはけてしまい休憩モード。こんなんじゃもう無理だろうなぁ〜と思いつつ、会場側から終わり!と言われるまでやってやろうと意地で頑張る。
そしたらなんと!ステージに登場してくれたメンバー。嬉しくて拍手を贈る事しか出来ない。私たち数人のコブファンのために出てきてくれたのだから。

演奏に入る様子はないけど、凄い疲れた表情の棗さんを見たらもうそれだけで十分だと思ってしまった。最後にサラバ号聴きたかったけど、もう何も望むまい。
挨拶をするリーダーに誰かが疲れてる?とポツリ。

 疲れてないよ!誰が疲れてると言った!!

と強いお言葉。

そしてステージを後にするメンバー。こんな時、いつもなら会場全体から大きな声援が飛ぶんだけど、私たちの拍手のみ。それなら自分が声援を贈ればいいのだけど出来なかった。こんなんならアンコールなんかしなかったほうが良かったのかな…と言う思いもあって泣けそうになってしまった。
ツアーも残りわずかになった寂しさに最後の最後でこんな気持ちになったのがとても辛くて複雑な心境に。


着替えをするためトイレに向かうと、物販に向かうリーダーにバッタリ。申し訳ない気持ちでお疲れ様とだけ言ってトイレに駆け込む。着替えを終えて出てきたら、もう物販にリーダーの姿はなく…早っ!

会場の裏の駐車場で積み込みをする4649号を遠くから見守り、作業が終了したところで御一行様が出てこられる。裏からも出口があったはずなのに、表から出てこられてビックリ!
リーダーがそこにいる一人一人と固い握手。寒い中ありがと…と言う温かい言葉とともに。あと一本頑張ってください!と言ったら全力で!!とガッツポーズ。

アッキーも同じく笑顔で握手をしてくれ、4649号に向かって歩いていくその時!ふと思い出した事があったので、アッキーを呼び止め駆け寄って質問…「熊本で食べたラブラブサラダってどんなんだったんですか?」
しばらく間があって、そして…俺の口からは言えない。あぁ、ごめんなさい!と言う気持ちとともに、予想通りの答えにニヤリとしたイヂワルなオンナ。

御一行様の乗り込んだ4649号をみんなで見送り。窓を開けて手を振る棗さんが最後に一言、

  高田馬場で待ってる!

よっしゃぁぁぁ!!次は遂に千秋楽、高田馬場だ!!!最高のライブを期待してるぜ!!!盛り上げるぜぇぇぇぇーー!!!なぜかこれまで感じていたツアーが残り少なくなって悲しい・寂しいと言う気持ちがスッキリなくなっていた。
今日、ちょっと凹んでしまった気持ちも明後日の高田馬場のライブが何もかも吹き飛ばしてくれる気がしたからか??棗さんの言葉は偉大なり。

千秋楽に参戦する仲間たちと2日後の再会を約束して別れ、東海・関西地区のコブ友たちと夜行列車に乗り込んで帰途につく。相変わらずちくまの暖房は効き過ぎ。さらにやっぱり今回もみんな名古屋に着いてから目が覚めて焦ってしまった。
もうちょっと早くアナウンスしてくれないかなぁ〜頼むよ、JRさん。



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