ザ・コブラツイスターズライブレポ

「蛇の道」レコ発ツアー
2002.12.19(木) 宇都宮VOGUE

遂に蛇の道レコ発ツアーの初日!18きっぷ期間なので、単身鈍行で宇都宮を目指す。鈍行列車乗り継いで家から9時間半!宇都宮駅に到着した頃にはすっかり陽も落ち真っ暗になっていた。
会場前で各地から集まってきたコブファンと合流。あまりの客の少なさからか、整理番号全く関係なしで入場。イベントの開演時間になっても会場には人はまばら。大丈夫なのか!?

トップバッターは地元・宇都宮の3ピースバンドのHALF WAY。若い元気な兄ちゃん達。温かい気持ちになれたライブだった。
次のバンドが登場するまでの時間、会場に来ている人の人数を数えてみた…数えられるくらい少なかったのだ。全部で27、8人?そのうちコブファンは15、6人くらいか。対バンのファンすらも少ないこの状況…不安にならずにはいられない。

続いて登場したこれまた地元バンドのマカロニコンプレックスも演奏力の素晴らしい良いバンドでめいっぱいライブを楽しめた。恰幅の良いドラムの兄さんが物凄くライブを楽しんでいる姿がたまらなく素敵で目が離せずにいたのだが、ライブ終了後、ステージを去る寸前に私を指差して「中川家に似ていると思ってたんだろう!」って。誰か似ていると思ってたけど、そっか中川家(弟の方)か!面白いバンドさんだった。

そしていよいよコブの登場!!ここの会場は、ステージと客席の間に幕が閉められていて、ステージ転換中の様子は見えない。
客電が落ち、幕が開くと同時に七つの海を渡れ〜どんぶらこ〜が始まる!レコ発ツアーの幕開けにふさわしいシチュエーションに一瞬鳥肌が立つ。
しかも、この会場はステージが物凄く近い。幕が開いたと同時にリーダーとバシっ!!と目が合ってしまい恥ずかしくて思わず下を向いてしまった。

アッキーが物凄い勢いで登場して、いつも以上に激しく怪しい動きを繰り返しながら歌う。勢いあまってモニターに乗り損ねて転びそうになってもそんなのお構いなしに暴れ続ける。こちらも負けずにみんなで飛んだり跳ねたり。あぁぁぁぁ!楽しいっ!!

そのまま夢の旅人へ。すでにアッキーは汗びっしょり。
間奏中、みんなでジャンプ&手拍子する中、アッキーは後ろのほうの対バンのファンたちを煽る。楽しんでくれてるといいな〜後ろを見る勇気はなかったけど。

アッキーがローディーのケニー氏(久しぶり!)からアコギを受け取り、いつかの少年へ。落ち着いたところでメンバーの衣装チェック。
リーダーは胸に陰陽マークがデザインされた黒っぽいTシャツの上に、先日の渋谷でも着用の光沢のある黒地に赤い模様の袖なし法被(?)を羽織り、キノコツアー以降着用の革パンにスニーカー。
棗さんはおなじみの渋いサーモンピンクのニット帽にところどころ何かの模様が入っている紺の長袖Tシャツにジーンズ。
イチローさんはドラムセットでよく見えないが、お馴染みの黒いシャツの下にツアーから着用の胸にコブラのプリントの入ったエンジ色のTシャツ。

そして、ある意味“ファッションリーダー”的存在でもあるアッキーの衣装は、黒のキャスケット(白くて細いストライプ入り)を被り、オレンジ蚊取コブTの上に白地に灰色と赤の龍が入り乱れているような模様の長袖シャツを羽織り、蛇柄ジーンズに赤いスニーカーと言う出で立ち。今日も気合いが入っているね!!

アッキーが羽織っていたシャツを脱ぎ、MCタイムへ。話しに入ったところで後ろを向いてイチローさんを見たアッキーにイチローさんは「??」。
今日のライブは、来月8日に発売されるベストアルバム「蛇の道」のレコ発ツアーである事とその初日である事を話し、アッキーの好きな「始め良ければ全て良し」の言葉のとおり、一生懸命気持ちを伝えたいと。ここで私は「蛇の道」は“じゃのみち”と読むことを知ってびっくり。ずっと“へびのみち”だと思っていたから。
そしてこのツアーではベストアルバムの中からやるだけでなく、新曲もどんどんやっていきたいと嬉しい発言を。

どの曲をやろうか?と指折り数えてこんな曲を…と始まったその曲は、アッキーの話に夢中になっていていつの間に交換したのか気づかなかったけど、リーダーのアコギで始まるゆったりとした優しいメロディの曲。歌詞に何度も登場する「三日月」がタイトルに入っているに違いない!と思っていたらそのとおりだった。曲後のMCで三日月夜(みかづきよ)と言うタイトルである事が判明。

スタジオでの打ち合わせで、宇都宮では何をやろうかと相談をして、雪も降って寒くなったので冬の歌をやろうとみんなの意見が一致。そして他に宇都宮にかけた何かをやろうという話しの時、棗さんが「ギョーザ降る夜に」と言って、アッキーはどうしようか!?と思ったと言う話を。それをずっと聞いていたイチローさんは始終ウケまくり。

そしてMCのとおりコブの冬の歌、雪降る夜にへ。去年のクリスマスの日のライブで初披露されて大好きになったこの曲。あれ以降、ずっとライブでは演っておらずもう聴けないのかと残念な思いをしていたのだけど、約一年ぶりにやっとまたライブで聴く事が出来た!!遂にこの曲の季節の到来!長い1年だった。リーダーのギターソロがとても心地良い。

そのまま続いてカモメと水平線へ。アッキーの激しい動きが復活!ぴょんぴょん跳んで後ろに下がったり、狭いステージで右に左に前に後ろに動きまくる。歌いながらこんなに動き回れるアッキーを尊敬せずにはいられない。

ケニー氏から三線を手渡されたアッキーが、メンバーの演奏をバックに力強く口上を述べる。それに合わせてリーダーが変な動きや表情をして楽しませてくれる。そして東西南北 日本の空に突入。
そのあまりのカッコ良さに、こちらもイントロのジャンプにいつも以上に力が入ってしまう。目の前にリーダーがいるのでいつものように腕を突き上げるとギターを直撃しそうで怖い。近すぎる!!

そのまま運命船サラバ号出発へ!!客は凄く少ないけど、ステージも客席も盛り上がり方は物凄い!熱い熱い!!いつものようにアッキーが客席に身を乗り出してみんなと握手でスキンシップ!!前においで!と言うアッキーの言葉に後ろから恥ずかしそうに前までやってきてアッキーと握手していた兄ちゃんが可愛かった。
そしてリーダーが目の前の柵に上ってギターソロ。バランスを崩しそうになっていたので、謹んでリーダーの細いおみ足を支えさせてもらう事に。
それにしてもあまりにもメンバーが近いので、リーダーの革パンの革の良い匂いだけでなく、ライブ前にアッキーもリーダーも宇都宮名物・餃子を食べてきたであろう事まで伝わってきてしまう。

今日もみんなで「ハイ!ハイ!」タイム。餃子を喰い過ぎてこみ上げてくるものがあると言うアッキーによる解説の時も、いろんなリアクションで楽しませてくれるリーダー。
ファンも客も少ないから練習の最初の1回目は寂しい状況。それを察してリーダーも加わり激しくなった「ハイ!ハイ!」にアッキーは溜まっているようなヤローの声が聞こえた!と嬉しそうな様子。最後はみんなで声を張り上げて「ハイ!ハイ!」。きっと対バンのファンのみなさんもやってくれたと信じよう。
周りに人が少ないのでめいっぱい暴れられるのが嬉しい!久しぶりにエンディングでの「くの字ジャンプ」も出来て楽しくて仕方がない。こうして大盛り上がりの中、ライブは終了。

いやいや、これで終わりにはさせないぞ!アンコールだ!!少ないコブファンみんなで力を合わせて「アンコール」を叫ぶ。はっきり言って、かなり寂しいアンコールの声。意地になって大声張り上げていたら酸欠になりそうになった。
まずはリーダーが、割れんばかりのアンコールで耳が痛い!と耳を押さえて登場!そして奇声を上げてサイコ―だぜっ!!を連発。ありがとう、リーダー。それにしても今日のリーダーはアッキーに負けないくらいかなり壊れているぞ!

残るメンバーもステージに登場。アッキーが脱ぎ捨ててあったシャツをおもむろに取り上げ、この日のためにおろしたシャツだけど、すぐ脱いでしまったと説明。ツアーに向けて新調したシャツだったのか!!
アッキーはファンのみんなの顔を覚えるために普段からモンタージュ写真を見ていると言う発言も…モンタージュって!!
そして、栃木の地元の人はどれだけいるか?と問いかけ。前のほうで楽しんでいた顔を知らない人たちはみんな地元のファンの方だったようだ。手を挙げている人を一人一人見て嬉しそうなアッキー。私も凄く嬉しくなった。

栃木の人もいろんなとこから来てくれた人もみんな一緒に楽しんで行ってください!!と路地裏の宇宙少年へ。
結局最後まで客は悲しくなるくらい少ないままだったけど、メンバーも一切手を抜かず全力で、ファンもみんなそれに答えて楽しみ、ステージも客席もひとつになった熱くて温かくて楽しいライブ!!これからのツアーが楽しみだっ!!

会場から出て来たコブ御一行様。「お疲れ様でした」をみんなで言うと同時にリーダーが元気な声で「今日は本当にありがとう!」と。素晴らしいライブを見せてくれて、お礼言いたいのはこちらなのに。
そしてリーダーとアッキーがその場にいたファン全員と握手してくれた。メンバーの方から握手をしてくれた事にただただ感動。見送りまで最高の素晴らしいライブだった。

その後みんなで餃子を喰いに…美味かった!!宇都宮サイコー!!



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